このシリーズは、平成最後の秋から初冬にかけて色々あって大変だった私・岩崎の激動の約3ヶ月間を記録したものである。
実は相方(一般的なカテゴライズだと彼氏)がいる。
このブログでは彼を呼ぶ時は「ロキ」、私が呼ばれる時は「ミー」と呼ぶことにしよう(いずれも本名由来)。
詳細は別な機会にするが、関係をざっくり説明すると
高校時代にお付き合いをしていたが1年で別れ、クラスが違うのでしばらく会わなくなる。
卒業式の日に再会し、同じ大学に通うことが判明。学部は違えども、時々キャンパスで見かけると絡むようになる。
社会人になってからも邪悪を極める私の友人であり続けてくれた、唯一無二の存在だ(冗談抜きでマジ。人付き合いが広いように見えて限定的なタイプ)。
色々あって今年の春に急速に距離が縮まり、今日に至る。トータルで10年以上の仲になるかな。
実家を出てみたい
お互いに実家暮らし。「一緒に暮らしてみたいねー」と話はしていたものの、相方がいわゆる草食系でなかなか具体化せず、願望だけを口にすること早半年。
「あれ?もしかしてこのまま年取っちゃうんじゃ?」と気づいたのは私の方。
相方とは同い年、つまりアラサ―。
平成2ケタ生まれのキッズから見て、いい感じのGG&BBAに差し掛かっている。
このままズルズルダラダラしていたら、
いい感じを通り越して本物のGG&BBAになり、
介護保険料を納め、
今度は介護保険料を利用する側になり、
年金がもらえるかどうかは知らんけど、
登校する児童の見守り活動で朝の交差点に立ち、
地域の老人会や敬老の日の行事に参加を促され、
穏やかな老後を過ごすことになる…。
そうなる前に現状を打破したい!!!
思い立ったら即行動。
相方に内緒でネットを駆使して物件を見繕い、不動産屋に問い合わせて見学予約。
相方には「とりあえず物件見に行こうよ!」と伝え、貴重な休日に外に引っ張り出し、不動産屋を訪ねた。
超優良物件見つかる
物件の希望として、
- 互いの実家から中間くらいの距離=仙台市中心部
- 家賃6万円前後
- 2K(ケンカ時のクーリング対策)
この条件が満たせていれば、後はどこでも構わなかった。
バリバリ体育会系の担当営業のお兄さん(30代中頃)が、希望した物件以外も探していてくれた。10月は比較的閑散期だそうで、のんびり且つアツく対応してくれた。
ふと、ある物件が目に留まる。
仙台市民なら誰もが知ってる某エリア。近くにコンビニやスーパーはもちろん、徒歩圏内に公園がある。個人経営の病院もある。銀行も郵便局もある。公共交通機関なんか使わずとも、街中に行ける好立地。互いの実家にはバス1本で帰れる。完璧だ。
「ここいいかも…」
その一言をお兄さんは聞き逃さなかった。
「こちらの物件、フルリノベしたばかりで超ピカピカなんですよ!都市ガスだし、ウォシュレットも付いてるし、何より暮らしやすい!そして、更にいいお話がありまして…
僕、ここの大家さんと仲良いんですよ!だから家賃交渉できます!1000円くらいは安くしてもらえるんじゃないかなー?いかがでしょうか!?」
えっ、そんなことあるの。
お得…。
「今日決めちゃうの?」という相方の顔を気にせず、その物件を見学先に決めた。そこは最後に見ることにした。
先に地下鉄沿線の2件を回ったが、坂がキツかったり(冬場にタクシーが登れなさそうなくらいの急勾配)道が狭かったりと、内部より周辺環境で断念した。
そして例の物件へ
3件目。お目当の物件にたどり着く。
ボロい。
外観がとてつもなくボロい。私たちより10歳年上の物件だった。
だが私には見えた。うら若き夫婦が、ボロアパートに暮らしながらも毎日明るく楽しく過ごす、昭和のドラマにありがちなシチュエーションが…。
中はフルリノベーション済みなだけあってピカピカ。キッチンは広いし風呂トイレもキレイ。洗面台が無いのが唯一の欠点だが、死活問題では無いと判断した。
「ここ住みたい」
「え?ここにしちゃうの?ホントにここにするの?」
「うん」
「もうちょっと待った方が…考えさせて…」
「こんないい物件、今抑えないと取られちゃうよ!」
相方は石橋を叩いて割る勢いの慎重派。私は石橋が崩れる前に渡り切ろうとする直感派。
SPIを受けたら真逆の結果が出るであろう2人。
結果、その30分後には相方が書類にサインをしていた。
家賃は交渉の末に、2000円お安くしていただいた。やったー。
「こんなに急に決めちゃって、親に何て言おう…」
「友達とルームシェアすることにした、でいいっしょ!(笑)」
現代社会の語彙の豊富さを、相方は恨んだだろうな。
悪かったとは思っているが、反省はしていない。