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人類総岩崎化を目論む岩崎が、全国19万人の岩崎さんと1億人ちょいの岩崎さんじゃない人に向けて更新中。世界よ、これが岩崎だ。

仙台は起業しやすい街らしい

  後輩(と呼ぶにはヘボい先輩でごめんね)のごはん君が、仙台での起業についてはてなブログでエントリしていたので速攻でブクマした。

わりと覚悟して仙台で起業したのにとってもチャレンジングな街になってた件 - 起業家ごはんの優しいセカイ
2019/04/28 13:05

 まず、起業支援側が「起業家が仙台に集結して街全体が活気に溢れる構想」を抱いているとしたら、それは危険かもしれない。仙台で起業した連中が、永続的に仙台に拠点を構えるとは限らない。事業が軌道に乗ったら、首都圏に進出する可能性もあり得る。そうなったら税収も、雇用も、経済も滞るだろう。補助金・助成金で起業家たちを育てるなら、育てた後もそこに居続けてもらえるような政策・制度・を用意し「経済基盤の強化」というアフターフォローも図るべきだ。某赤ヘル軍団の若手のように、FA権を獲得した瞬間に高額な年棒を提示した他球団に移籍された…なんてことにならないように対策しなければならない。

 (帰って来た人が1人いるけど)

 

 ここからは私個人の雑感。この記事が、仙台の実情をそのまんま表していると思っている。即ち、

 起業家にとって起業しやすい街=ソトから優秀な誰かに来てほしいという下心丸出し

 ということだ。何度も申し上げているが、今の仙台…というか東北全体は自分たちで何かを創造しようという意識が低い。誰かにすがり、甘え、何とかしてもらおうと受動的になっている。東日本大震災で染み付いた「被災者(≒被害者)意識」と「頼り癖」が、8年経っても抜けないか。嘆かわしい。

 大体「新しいものを取り入れる」と言って持ってくるもののほとんどが、ちょっと前に流行った首都圏のお下がり。東北全体を見渡すと新しい動きが全くないわけではないが、どちらかというと人より本州の3分の1を占めるだだっ広い土地の方が活用されているのが現状だ。宮城県でトヨタ自動車、岩手県で東芝の工場誘致に成功したほか、福島県でロボットテストフィールド運用が始まっている。このことから、首都圏方面から「東北は人よりも土地に価値がある」と見なされているのではないか。秋田県の医者が定着しないことで悪名高い上小阿仁村で自動運転の実証実験が始まったのも「道路の安全性が確保できる程よい過疎地」が、運良くそこにあったから選ばれた背景もあると推察する。人が少ないことに価値がある…とは皮肉なものだ。

 土地利用の賛否は別として、もしかしたら「白河以北、一山百文」が「東北は安くてまとまった土地が手に入る」という意に変化し、従来のDISり文句ではなくなる時代が来るかもしれない。

白河以北一山百文とは編集

  • 「白河の関所より北の土地は、一山で百文にしかならない荒れ地ばかり」という侮蔑表現。 戊辰戦争以来、新政府軍を率いる薩長土肥側が東北地方を卑下して用いた。 これにより、奥の細道にも見られる「白河の関を越える」という表現は、単に相対的な位置関係を.. 続きを読む
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 土地に価値が見出されるのは構わないが、そこに住まう人たちはどうなる。誘致だなんだの恩恵にあずかることができる一方、その地域特有の文化の維持・継承が危うくなる可能性もある。活力ある地域に必要なのは魅力のある街。街を形成するのは「人」と「文化」だ。魅力のある街を形成できる人たちを増やし、並行して伝統と価値がある文化を守っていかなければ、これからの東北に未来はない。

 では、何を以って「魅力がある街」と定義するか。今の私には答えが出せない。だって、東北唯一にして最大の政令指定都市にいる人たちが、このご時世で時代錯誤も甚(はなは)だしいアクションを平気でやるんだもん。申し訳ないが、今の仙台には魅力を一切感じていない。仙台が私を受け入れないなら、私は仙台を出て行く

 それでも「仙台(東北)に行って起業したい」と志す人がいるなら応援はするし、私が出せる情報ならいくらでも提供する。なんだったら国分町にあるウマい牛タン屋を案内してもいいし、仙台市内某所の酸辣麺がおいしい行きつけの中華屋も教えるから。